春は遠い昔

今になって思えば、大学時代の4年間が私の人生を大きく変えた。サークル活動は大変だったしもっと頑張ればよかったという後悔も多少はあるけど、間違いなくこれからの私の人生の糧となる出来事がたくさんあった。4年間を共にした学科の友達は、いつの間にか一生大事にしたい親友になっていた。

先日、たまたま早く退勤できそうな日に、サークルの後輩に飲みに行きましょうと誘われた。仕事でクタクタだし、次の日も仕事だし、基本的にフットワークが重いのでどうしようかと悩んだけど、久々に後輩たちの顔が見たくなって結局行くことにした。
お店に着いて恐る恐る顔を覗かせると、うわほんまに来た!とか暇なんすか!とかいう声があちこちから飛んで来てあ〜〜〜雑でいいな〜〜〜となった。その後もただひたすらに適当な会話が続き、お酒も進み、雑な時間が流れ、何を話していたのか全く記憶にないけど、私はずっと笑っていたように思う。気がつけば同じ店に4時間ぐらい居座って喋り続けていた。

私が2回生の時に1回生だった後輩はもう4回生で、最近就活を終えたみたいだった。先輩や私たちがそうであったように、今いる後輩たちもいつかはみんな卒業して、あの頃確かに私たちのものだった場所は、知らない誰かのものになってしまう。ちょっと寂しい気もするけど、それでいいと思った。
後輩たちと飲んだあとの帰り道はとても気分がよくて、一人でゆっくりゆっくり歩きながら帰った。


社会人になって、人生について考えることが多くなった。今苦しんでいる現実が本当は全部悪い夢で、いつかまたあの楽しかった4年間に戻れるような気がしている。そんなことはありえないのだけど……

私は、私だけのために生きていきたいと強く思う。私には私自身を幸せにする義務がある。人に迷惑をかけない範囲で。最近はそのことばかり考えている。
生きていくのって難しいな。そんな夜明け前です。


フォロワーさんの影響で好きになった台風クラブというバンド。京都発・日本語ロックの西日(最高)。
ついのすみか、処暑、春は昔が特に好きです。歌詞が気怠げで妙なリアリティがあるのにそこが美しいな……