手遅れだってこと

ふと思い立って、夜中の12時半過ぎに散歩に行った。今私が住んでいる家は最寄駅からほんの3分のところにある。ここに住み始めて4ヶ月目だけど、家と駅の往復以外でこのあたりを歩いたことがなかったので、駅と反対方向の道や住宅街を1時間ほど適当に歩いた。
駅と反対方向に行くと、山がすぐ近くにあって、田んぼや小学校があって、住宅街は道が入り組んでいて、実家の周辺の道によく似ていた。夜であたりが真っ暗なのも相まって、一瞬自分がどこにいるのかわからなくなってちょっと怖かった。大通りに出て「三条通り」の看板を見るとホッとした。

住宅街は坂道が多かった。大学時代も今もずっと京都に住んでいるが、4年間を過ごした大学周辺の地域には坂道がまったくなかったので、京都で坂道を登っているとなんとなく変な感じがしてしまう。
地図アプリを見てみると、近くに公園があったので行ってみることにした。長くて緩やかな坂道を登ってたどり着いた公園は想像よりずっと狭かったが、フェンスの向こうに夜景が見えた。公園には小さなブランコがあったので、立ち漕ぎしながら夜景を見た。
この散歩中ずっと台風クラブのアルバムを聴いていて、ブランコに乗ったタイミングでまつりのあとが再生された。夏の夜に、京都の小さな公園で、ブランコを立ち漕ぎしながら聴く台風クラブ。あまりにも精神的に来るものがあって涙ぐんでしまった。しかもブランコに乗るのが久々すぎて止まり方がわからず、いつの間にか結構な高さとスピードになっていて、はたから見ると本当にやばい女だったと思う。しばらくじっとしていたら止まった。

気が済んだのでコンビニでスコールを買って帰った。1時間の散歩で猫を5匹見たのでそれもよかった。


見放題2018というイベントで初めて台風クラブのライブを見た。ほぼ最前列で石塚さんの目の前だったのでめちゃくちゃドキドキしたし、一番好きなついのすみかが一曲目で、頭が真っ白になった。CD音源の1.5倍速ぐらいの台風銀座も最高だった。
楽しかったけどものすごい速さで終わってしまって、数日経った今でも、私は本当に彼らのライブを見たのか……?という気持ちになっています。マジで台風みたいだった。

ライブ後に御三方に直接Tシャツを売ってもらったり握手してもらったりして、インディーズバンドの距離感やばいな〜また絶対ライブ行きたいな〜と思った次の瞬間には一週間後のライブのチケットを予約していた。基本的に何に対してもやる気がないのに、好きなバンドに対する行動力だけはあるな。好きなバンドが増えると楽しいね。